

菊間くん、お誕生日おめでとう!Happy Birthday, Yota!
今日は菊間くんの誕生日をお祝いしました。 本日より、今年度のバイオインフォマティクス教育セミナーが開講しました。 菊間くんのプロジェクトは、来訪中の共同研究者 Prakash Arumugam 先生 との共同研究ということもあり、先生にも誕生日のお祝いに加わっていただきました。 私は、菊間くんの好きなチョコレートケーキを準備しました。 ラム酒に漬けたドライフルーツをたっぷり混ぜ込み、仕上げに粉砂糖でデコレーションしたケーキです。 その後は、Arumugam 先生を囲んで懇親会を行い、飲み物やスナックを片手に英語での議論や交流を楽しむ時間となりました。先週の Andrea に続き、今週もウィーン/オックスフォード時代の旧友とのつながりが広がり、個人的にも嬉しい再会となりました。 B4 の多くは英語での講義や話し合いが初めてで戸惑いもあったと思いますが、きっと貴重な経験になったはずです。 改めて―― 菊間くん、お誕生日おめでとう! Happy Birthday, Yota!


M2山下さんの発表と、旧友Andreaとの再会
横浜で開催された第48回日本分子生物学会年会に参加しました。 そこでは、M2 山下さんの口頭発表と、思いがけず旧友 Andrea(アンドレア)との再会という、研究者としても教育者としても大変印象深い一日となりました。 ■ M2 山下さん、バソヒビン・ミニシンポジウムで堂々の口頭発表 午前中のバソヒビン研究ミニシンポジウムでは、M2 の山下さんが口頭発表を担当しました。 参加されていたのは大学教員や PI の先生方が中心でしたが、山下さんは限られた持ち時間を有効に使い、落ち着いて力強い発表を行っていました。質疑応答では、普段あまり受ける機会のない質問にも丁寧に対応しており、これまで積み重ねてきた準備の確かさを感じました。シンポジウム後には他大学の先生方と活発に議論する時間もあり、夜には懇親会が開催され、3年ぶりの対面交流の場となりました。 ■ ポスター会場での情報収集と学会の熱気 午後はポスター会場を巡りました。 分子生物学会は三日間で約3000演題が発表されますが、1日あたり約1000件という規模は圧巻で、分野の広さと研究の勢いを肌で感じることが


2025年度バイオインフォマティクス川柳・第七週目優秀作品
先週は今クオーター最後の講義を行いました。 これまでの6週間で、配列解析、構造比較、ゲノムやトランスクリプトーム、さらにはプロテオームについて学んできました。7回目となる最終回では、生命システムが正しく働くための鍵となるエピゲノム、分子どうしのつながりを理解するためのパスウェイ解析、そして環境中の生物多様性を明らかにするメタゲノム解析について扱いました。 私たちの体は、たった一つの受精卵からスタートしますが、その後の分化により多様な細胞へと変化します。また、父親・母親それぞれの遺伝子を1セットずつ受け継いでいるにもかかわらず、どちらかの形質が強く現れることもあります。元の遺伝情報は同じなのに、なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。 この説明に役立つのがエピゲノムです。エピゲノムにはDNAのメチル化や、染色体構造を担うヒストンタンパク質の翻訳後修飾などが含まれます。これらの化学的な「書き込み」により、遺伝情報は同じでも、双子の間でさえ異なる性質が生まれることがあります。 これを解析する手法として、メチル化シトシンの状態を明らかにする亜硫酸処理(


構造生物化学実験・5日目
本日は実習の最終日。火曜日に引き続き、実習室とPC室に分かれての実習を行いました。 実習開始前には、TAの学生たちがそれぞれの部屋で最終日の確認を行い、進行の流れや注意事項を再度共有しました。 PC室では最終的な構造モデルや解析結果を整理し、これまで行ってきたシミュレーションや構造予測との対応関係を確認しました。学生たちは、実験で得られた知見と計算結果を照らし合わせながら進めていました。 最終日ということもあり、学生たちの動きも非常にスムーズで、各班の学生同士やTAとのコミュニケーションも自然に取れていました。 実験室では、各班が実験内容を確認しながら進めていました。 TAたちの的確なサポートのもと、学生たちは最後まで集中して取り組んでいました。 学生たちが帰宅したあとは、研究室のメンバーが協力して片付けを行い、使用機器やサンプルを整理しました。 すべての作業が終わった後には、TAや学生たちと一緒にささやかな打ち上げを行いました。 和やかな雰囲気の中でこの2週間を振り返り、互いに労をねぎらいながら談笑するひとときとなりました。...


2025年度バイオインフォマティクス川柳・第六週目優秀作品
先週はトランスクリプトームとプロテオームについて学びました。 ゲノムの情報は、いわば図書館の本のように「保管された知識」です。その本をいつ・どれだけ・どのように開くかによって、細胞のふるまいが決まります。DNAの情報は一度RNAに転写され、さらにタンパク質へと翻訳される二段階の制御を受けます。そのため、RNAの転写量やタンパク質の発現量を解析することは、細胞の機能を理解するうえで欠かせません。 講義では、まずトランスクリプトーム解析を取り上げ、マイクロアレイ法による遺伝子発現の比較や、RNA-seqによる網羅的な転写産物解析を学びました。特に、RNA-seqではスプライシングや新規転写産物の検出が可能で、より高精度な遺伝子発現の把握ができることを確認しました。 次にプロテオーム解析として、質量分析(MS)や二次元電気泳動を用いたタンパク質の同定・比較、さらにはタンパク質間相互作用の解析について学びました。これらの手法を組み合わせることで、細胞の「働き」を分子レベルで明らかにすることができます。 さて、先週の優秀川柳は以下の5句です。 -ゲノム超え


構造生物化学実験・4日目
今週は、先週とはウェット実験とドライ実験の担当場所を入れ替えて実施しました。 実施内容自体は同じですが、順序が異なることで学生たちの取り組み方にも違いが見られました。 先週ドライ実験を行った班は、すでに構造予測や分子シミュレーションを経験しているため、実際にタンパク質を扱う際に、「どのような立体構造で、どのように作用するか」をイメージしながら実験に臨むことができていました。 一方、先にウェット実験を経験した班は、実際にタンパク質の可溶性や精製過程を観察したうえで構造予測に取り組んでおり、計算結果を実体験と結びつけながら考察する姿勢が見られました。 どちらを先に行うかによって理解の深まり方が異なるため、今後の学生の感想やレポートでの考察が楽しみです 今年は昨年から内容の大幅な改訂を行っており、時間配分や手順、注意点など、最初の週で見つかった課題が見えてきました。実習前には全体で確認を行い、その後、各班に分かれて実験・解析を開始しました。 実験室では、タンパク質の可溶性の評価を行い、ヒスタグのアフィニティ精製を実施しました。 ドライ実験では、先週に引


相根さん、山縣さん、お誕生日おめでとう!Happy Birthday, Ayane & Ririko !
本日は、相根さんと山縣さんのお誕生日をお祝いしました。 まず、山縣さんから相根さんへは、色とりどりに輝くネイルチップがプレゼントされました。見た目も華やかで、これからのおしゃれに活躍しそうですね。 続いて、菊間くんから山縣さんへは、トラベルグッズなどのセットが贈られました。軽量で持ち運びやすいウォーターボトルや、収納に役立ちそうな圧縮袋など、本人のリクエストによる実用的なアイテムです。今後の旅行で大活躍しそうです。 私は、2人の好みの”ちょうど真ん中”をとって、ティラミスを作りました。 今回は、寒天やゼラチンといった固化剤を使わないティラミスに初挑戦。 卵黄入りの甘いチーズクリームに生クリームとメレンゲを混ぜ合わせ、ラム酒入りのコーヒーシロップを染み込ませたスポンジケーキと重ね合わせました。ふわふわのスポンジと軽やかなクリームが良く調和し、非常に好評でした。 切り分けるのが難しいかと思いましたが、学生たちがとても上手にカットしてくれました。2年生の実習前の、ちょっとした甘いひと休みになりました。 相根さん、山縣さん、お誕生日おめでとう! Happ


生命システム工学実験2・2回目
本日は、2年生の「生命システム工学実験2」の2日目を実施しました。 先週はPC室での検索や解析を中心に、タンパク質の構造や性質についてデータベースを用いて学びました。 今週は学生実習室に移り、先週学んだ内容を実際の実験を通して確かめる日となりました。 まず私から、先週の復習と本日の実験の目的について軽く説明を行い、その後、各班で実験計画を立てました。学生たちはサンプルを目的の濃度に希釈して、濃度ごとの違いを電気泳動で比較します。 今回使用したサンプルは、通常の緑色蛍光タンパク質(GFP)と耐熱性緑色蛍光タンパク質(TGP)の2種類です。 分析方法としては、タンパク質をそのまま泳動するネイティブ電気泳動とSDS界面活性剤で処理するSDS-PAGE の2手法を比較し、タンパク質構造と蛍光の変化を観察しました。 各班では、希釈操作、試料のローディング、電気泳動、そしてクマシー染色・脱色までを行いました。初めてアクリルアミド電気泳動に取り組む学生も多く、最初は試料をウェルに入れる操作に緊張している様子でしたが、次第に慣れ班ごとに協力しながらスムーズに作業


構造生物化学実験・3日目
実習も折り返し地点となる3日目。 本日も昨日に引き続き、実習室とPC室に分かれて実験を行いました。 昨年までは、実習室とPC室を交互に移動しながら4日間の実習を行っていましたが、今年は2日連続でウェット実験またはドライ実験を行う形式に変更しました。また、TAもウェット担当とドライ担当を分けず、同じ班の学生を両方で担当することで、学生とのコミュニケーションを深め、一貫性のあるサポート体制を築いています。 既に実習も3日目を迎え、TAと学生の間にも打ち解けた雰囲気が生まれ、フランクに会話や議論が交わされていました。 ウェット実験:アフィニティータグの除去と再精製 実験室では、昨日精製したHisタグ付き組換えタンパク質を用いて、TEVプロテアーゼによるタグ切断反応と再精製を行いました。この工程は、アフィニティ精製に使用したタグを除去し、その後の生化学実験や構造解析に直接利用できる高純度サンプルを得るための重要なステップです。こうしたタグ除去操作は実際の研究室でも日常的に行われており、将来卒業研究で役立つ内容でもあります。 各班では、反応後のサンプルをS


構造生物化学実験・2日目
本日より、実習室とPC室に分かれて、それぞれウェット実験とドライ実験を行いました。 各実験内容はTAの学生たちと議論を重ね、昨年から内容を大幅に改訂しています。両方の実習が互いに補完し合う構成とし、学生が研究室での実際の研究の流れを体感できるよう工夫しています。 初日に作成した発現ベクターより作られる組換えタンパク質を基に、それぞれの実験内容が組まれています。 ウェット実験:組換えタンパク質の発現と精製 実習室では、大腸菌で発現させた組換えタンパク質について、発現量と可溶性の確認、精製を行いました。 各班は組換えタンパク質を発現した大腸菌抽出液を用い、遠心分離後の上清・沈殿をSDS-PAGEで比較し、目的タンパク質がどの画分に存在するかを観察しました。実習担当のTAと学生たちが議論しながら進めることで、お互いの学びが深まっている感じがしました。 ドライ実験:AlphaFoldによる構造予測とDiscoveryStudioを使った分子描画 一方のPC室では、Benchlingで設計したベクター情報を基に、AlphaFold3を用いたタンパク質の立体
