

2026年度生化学川柳第四週目優秀川柳賞/2026Biochemistry Haiku prize week4
先週はタンパク質の構造について学びました。 タンパク質は、リボソームで合成されたあと、アミノ酸配列に応じて折りたたまれ、二次構造、三次構造、さらに場合によっては四次構造を形成していきます。αヘリックスやβシートといった規則的な二次構造が組み合わさることで、機能をもつ立体構造ができあがっていくところは、タンパク質の面白さのひとつです。タンパク質の構造はアミノ酸配列によって決まり、構造が機能と深く結びついていること、そしてその安定化には疎水性相互作用、水素結合、静電的相互作用、ファンデルワールス相互作用、ジスルフィド結合などが関わります。 タンパク質の中には、球状ドメインを形成して酵素や受容体のようにはたらくものもあれば、ケラチンやコラーゲンのように繊維状の構造をとり、組織の強度やしなやかさを支えるものもあります。たとえばケラチンでは、αヘリックスが集まって丈夫な繊維をつくり、さらにジスルフィド結合がその形を保つうえで重要な役割を果たします。パーマ処理の過程では、ジスルフィド結合を一度切ってから形を変え、再び結び直すことで髪の形を整える、身近なタンパ


葛西くん、お誕生日おめでとう!Happy Birthday, Sota!
本日は、葛西くんのお誕生日をお祝いしました。 B4の田嶋さんからは、極薄ビールグラスとサッポロビールが贈られました。 ビール好きで、さらにビール検定にも合格している、札幌出身の葛西くんにぴったりのプレゼントです。 地元ゆかりのサッポロビールとこだわりのグラスの組み合わせに、贈る側の気配りも感じられました。 なんでも、この極薄グラスはビールのおいしさをより一層引き立ててくれるそうです。グラスの口当たりの軽さも相まって、いつもの一杯がさらに特別なものになりそうですね。 これからの季節、冷えたビールを片手に、涼しさを感じながら楽しむ時間は格別だと思います。 暑くなるこれからの時期にぴったりの、素敵なプレゼントでした。 さて、私はチョコレート好きな葛西くんのために、ラム酒漬けフルーツをたっぷり入れたチョコレートケーキを準備しました。上にはハート形と星形のカラースプレーをあしらい、見た目にも楽しい仕上がりにしてみました。 中のチョコレート生地には、レーズン、りんご、パイナップルを入れています。半生チョコレートのほろ苦さに、フルーツの酸味と甘みが重なり、バラ


金曜CNSカフェ:今週のおすすめメニュー
本日午後、「金曜CNSカフェ」を開きました。 これは以前紹介したCell、Nature、Science などの一流科学誌に掲載された最新研究を、お茶やコーヒー、お菓子とともに気軽に眺める会です。論文を一報ずつじっくり読むというより、まずは「今、どんな研究が世界で話題になっているのか」に触れてみることを目的としています。 今週のサムネールは、カフェの黒板メニュー風にしてみました。黒板に並んだ「本日のおすすめ」は、メニュー表にあるとおりDICER、RNA ensemble、Cas9 supercoiling、genome writing、Marburgvirus GP、plant resistosome、phage evolution。どれも生命科学の最前線を感じさせる、少し濃いめのメニューです。 以下、メニューの紹介です。 1品目:DICER(ダイサー):RNAを正確に切るための分子のものさし DICERは、RNA干渉という仕組みに関わる重要な酵素です。長いRNAを短く切り、遺伝子の働きを調節する小さなRNAを作ります。 今回の研究では、DICER


2026年度生化学川柳第三週目優秀川柳賞/2026Biochemistry Haiku prize week3
先週は、これから4週にわたって続くタンパク質の学習の第1回として、アミノ酸、ペプチド、タンパク質について学びました。 生命をつくる生体分子の中でも、最も多く存在し、しかも実にさまざまなはたらきをしているのがタンパク質です。20種類のアミノ酸の並び方や長さが変わるだけで、酵素、受容体、抗体、構造タンパク質など、いろいろな役割をもつ分子が生み出されます。限られた種類の材料から、これほど豊かな世界が広がっているところに、タンパク質の面白さがあります。 今回の講義では、アミノ酸の基本的な構造や性質、アミノ酸どうしがペプチド結合でつながる仕組み、そしてできあがったポリペプチド鎖が折りたたまれて機能をもつタンパク質になっていく流れを学びました。ひとつひとつのアミノ酸の違いは小さく見えても、それらが組み合わさることで大きな違いが生まれ、生命活動を支える分子へとつながっていきます。 そうした内容を踏まえて学生たちに作ってもらった川柳の中から、今回の優秀川柳として次の5句を選びました。 -アミノ酸 二十の個性で 世界成す -水抜けて 固く結んだ ペプチド鎖 -ペプ


梁さん、お誕生日おめでとう!Happy Birthday, Yanying
今日は梁さんのお誕生日をみんなでお祝いしました。 梁さんは、今年度より中国からの留学生として大学院修士課程に在籍しています。 2年前から研究室への参加を希望していて、この春ようやくその願いが叶いました。 普段から食事や運動に気をつけて生活していて、ときどき数キロのジョギングもしているそうです。 さらに、人の見た目から体脂肪率を当てられるという特技もあるとのこと。 こちらも普段の生活に気をつけなければといけませんね。 プレゼントは葛西くんから、可愛いマグカップとスターバックスのコーヒーチケット。 ソフトクリームのような形のふたには可愛い犬の顔がついていて、波型模様のカップもとても印象的でした。研究室でのティータイムが、ますます楽しくなりそうです。 ソフトクリームのような形のふたには可愛い犬の顔がついていて、波型模様のコップもとても可愛いです。 これで研究室でのティータイムも楽しくなりますね。 私は、先月のケーキのお題だったいちごジャムサンドクッキーを少しアレンジして、いちごジャムタルトを作りました。 丸いタルト生地にはシナモンとナツメグで風味をつけ


2026年度生化学川柳第二週目優秀川柳賞/2026Biochemistry Haiku prize week2
先週は、第2章「水」を学びました。 水は生命になくてはならない分子であり、細胞や組織、生体そのものを形づくる大切な存在です。さらに、体内で起こるさまざまな化学反応も、水という環境があってこそ進みます。講義では、水分子の構造、水素結合、水が極性分子やイオンをよく溶かす理由、疎水性相互作用、緩衝液のはたらき、生化学反応における水の役割について学びました。 特に印象的なのは、水が単なる“背景”ではなく、生体分子の構造や機能を大きく左右する存在だという点です。タンパク質や核酸、膜のふるまいは水と深く結びついており、水素結合や疎水性相互作用は、生体分子の形や相互作用を理解するうえで欠かせません。講義では、水中で疎水性の部分が集まり、親水性の部分が水に触れるように配置されることで、脂質がクラスターやミセルを形成することも学びました。 先週の優秀川柳は以下の5句です。 –その形 ミセル形成 美しい –水分子 今の世界に ある安心 –疎水性 みず知らずだと 集まるよ –緩衝系 課題の圧も 和らげて –近似式 二乗で解ける 恋と酸 ミセルは、界面活性剤のような両親


金曜CNSカフェ、はじめます
今週から、私の研究室では新しい試みとして「金曜CNSカフェ」を始めることにしました。 日々研究をしていると、自分のテーマにじっくり向き合う時間が増える一方で、少し視野を広げて最新の科学に触れる時間は、つい後回しになりがちです。けれども、そうした時間の中にこそ、新しい発想や思いがけない出会いがあるように思います。 そこで毎週金曜日の15時から、お茶やコーヒー、お菓子を囲みながら、Cell、Nature、Science といった一流誌の最新号を気軽に眺める時間を設けることにしました。 とはいえ、難しい議論をする場というよりは、「今週はどんな話題が出ているのだろう」「この表紙は印象的だな」「この図は何を伝えようとしているのだろう」といった、素朴な興味を大切にする時間にしたいと思っています。添付のスライドにもあるように、これらの雑誌には原著論文だけでなく、Editorial、News、Reviews、Perspectives などさまざまな記事があり、ぱらぱらと眺めるだけでも、その週の科学の空気を感じることができます。 研究の世界は、どうしても自分の専門


2026年度生化学川柳第一週目優秀川柳賞/2026Biochemistry Haiku prize week1
先週は第1章「生化学の基礎」として、細胞、エネルギー、遺伝、進化など、生化学を学ぶうえで土台となる内容を広く扱いました。細胞の中で起こっていることや、ATPをはじめとする分子のはたらきなど、生化学の入口となる大切な内容を学ぶ回でした。 その内容を踏まえて学生たちに作ってもらった川柳を読んでみると、少し難しく感じられる生化学の言葉や考え方を、それぞれが自分なりの感覚で受け止めてくれていることが伝わってきました。エネルギーのやり取りやATP、細胞の奥深さ、見えないものをイメージして考えることの大切さ、そして日々の学びの積み重ねなど、講義で触れた内容が短い言葉に表されていて、とても印象的でした。 今回のイラストは、葛飾キャンパスで生化学を学ぶ学生たちをイメージして作成しました。 生化学は、最初はどうしても専門用語が多く、難しく見える科目です。それでも、細胞の中の出来事を身近なイメージに重ねたり、自分の言葉で言い換えたりしながら見ていくことで、少しずつ親しみがわいてきます。毎回の講義や予習/復習を通じて徐々に慣れて欲しいです。 さて、先週の優秀川柳は以下


高温でも働く酵素の仕組みを解明 ― 研究室の成果がプレスリリースされました
このたび、当研究室の研究成果が国際学術誌 Crystals に掲載され、東京理科大学よりプレスリリースとして公開されました。 本研究では、好熱性糸状菌 Chaetomium thermophilum 由来のクチナーゼについて、高温環境でも機能する仕組みを構造と熱安定性の両面から明らかにしました。酵素全体の安定な構造と、活性部位近傍の柔軟な構造変化が両立していることが示され、今後の酵素設計やプラスチック分解技術への応用が期待されます。 本研究は、筆頭著者の野島くんが新型コロナ流行に伴う研究室閉鎖下という難しい状況の中で研究を立ち上げ、その後を陳さんが引き継いで高分解能の結晶構造解析や活性・物性評価を進めました。さらに、京都大学の黒川さん、助教の伊藤くんにも協力いただき、研究室メンバーの積み重ねによって形になった成果です。 プレスリリースは以下よりご覧いただけます。 日本語: https://www.tus.ac.jp/today/archive/20260417_0182.html 英語: https://www.tus.ac.jp/en/me


新一年生11名を迎えて、チュータータイムを開催しました
本日は、西野研担当の新一年生11名をゼミ室に招いて、チュータータイムを開催しました。 金町が地元の学生をはじめ、東京、千葉、茨城、埼玉、群馬など関東近郊から通う学生、さらに新潟から上京してきた学生もいて、とてもバラエティ豊かな顔ぶれとなりました。新しい環境に飛び込んできた皆さんが、それぞれ異なる背景を持ちながら集まっていることをあらためて感じました。 今回の準備や取りまとめは、研究室の広報担当チームが担当してくれました。お菓子や飲み物も用意してくれて、会の雰囲気を和やかにしてくれました。また、先輩たちも自然に輪の中に入り、後輩たちの相談に乗ったり、アドバイスをしたりと、とても頼もしい姿を見せてくれました。 話題は、履修する講義のことや試験の難しさ、単位の取り方といった学業の話だけにとどまりません。サークルやアルバイト、運転免許、自炊といった、大学生活を送るうえで気になることについても、先輩たちが自身の経験を交えながら親身に話してくれていました。新入生にとっては、授業では得られない実践的な話をたくさん聞ける貴重な時間になったのではないかと思います。
