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2026年度生化学川柳第二週目優秀川柳賞/2026Biochemistry Haiku prize week2

  • 4 日前
  • 読了時間: 2分

先週は、第2章「水」を学びました。


水は生命になくてはならない分子であり、細胞や組織、生体そのものを形づくる大切な存在です。さらに、体内で起こるさまざまな化学反応も、水という環境があってこそ進みます。講義では、水分子の構造、水素結合、水が極性分子やイオンをよく溶かす理由、疎水性相互作用、緩衝液のはたらき、生化学反応における水の役割について学びました。


特に印象的なのは、水が単なる“背景”ではなく、生体分子の構造や機能を大きく左右する存在だという点です。タンパク質や核酸、膜のふるまいは水と深く結びついており、水素結合や疎水性相互作用は、生体分子の形や相互作用を理解するうえで欠かせません。講義では、水中で疎水性の部分が集まり、親水性の部分が水に触れるように配置されることで、脂質がクラスターやミセルを形成することも学びました。


先週の優秀川柳は以下の5句です。

–その形 ミセル形成 美しい

–水分子 今の世界に ある安心

–疎水性 みず知らずだと 集まるよ

–緩衝系 課題の圧も 和らげて

–近似式 二乗で解ける 恋と酸


ミセルは、界面活性剤のような両親媒性分子が水中で作る会合体で、疎水性の部分どうしが集まり、親水性の部分が水に触れるように並ぶことで安定化します。


以下の画像は、そうしたミセルに関する興味深い研究を紹介したものです。小さなミセルでは、会合数が自由に連続的に変わるのではなく、4、6、8、12、20、24 といった飛び飛びの規則的な値をとることが見いだされており、正多面体との対応も示されています。高校や大学で学ぶミセルのイメージを、さらに深く考えるきっかけになる面白い研究で、北九州市立大学の櫻井先生が中心となって進めたものです。


水はあまりにも身近なため、つい当たり前の存在のように感じてしまいますが、生化学の立場から見ていくと、生命を支える多くの現象の中心にあることがよくわかります。今回の川柳にも、その“身近でありながら奥深い”水の世界が、それぞれの言葉で表現されていたように思います。


来週はアミノ酸を学びます。アミノ酸はタンパク質を構成する基本分子であり、この後に続くタンパク質の学習の土台になります。ここでしっかり理解して、その先の三週にわたるタンパク質の内容につなげていってもらえればと思います。

 
 
 

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Tokyo University of Science

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© 2020 by Tatsuya Nishino

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