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2026年度生化学川柳第九週目優秀川柳賞/2026Biochemistry Haiku prize week9

  • 6月24日
  • 読了時間: 3分


先週は中間試験明けの1回目の講義で、ヌクレオチドと核酸を学びました。核酸は文字通り真核生物の核に含まれる酸性物質で、リン酸を豊富に含むことに由来しています。一方で、遺伝情報を担うのはATGCの4つの塩基であり、こちらは窒素原子を含むことで弱い塩基性を示します。DNAとRNAは同じ核酸の仲間ですが、糖がデオキシリボースかリボースかという違いがあり、その差によって、一方は安定な遺伝情報の保管に、もう一方は遺伝情報の読み取りやタンパク質合成に使われています。ヌクレオチドは、こうした核酸の最小単位であり、塩基、糖、リン酸から構成されています。ATPは細胞内のエネルギーとしてよく知られていますが、3つのリン酸をもち、その加水分解がさまざまな代謝反応やモータータンパク質、シグナル伝達を支えています。


講義ではさらに、ヌクレオチドが遺伝情報の材料であるだけでなく、ATPのようなエネルギー分子、NAD⁺のような補因子、cAMPのようなシグナル分子としても働くことを学びました。核酸塩基にはプリン塩基とピリミジン塩基があり、DNAやRNAの中では特定の組み合わせで水素結合をつくります。DNAではAとT、GとCが向かい合い、2本の鎖が逆平行に並んだ二重らせん構造をとります。一方、RNAは通常一本鎖ですが、分子内で塩基対をつくって複雑な二次構造を形成し、mRNA、tRNA、rRNA などとしてそれぞれ重要な役割を担っています。さらに、DNAは加熱などで二本鎖がほどけても、条件が整うと再び元の組み合わせに戻ることができ、こうした性質がPCRなどの技術の基盤にもなっています。


さて、先週の優秀川柳は、以下の5句です。

-4塩基 いのちの歴史 書き記す

-この塩基 いいAG(あじ)がする プリン環

-君となら ワトソン・クリック 超える仲

-別れても 熱さが冷めたら 寄り戻す

-核酸の 少しの変異 命取り


今回も、遺伝情報としてのDNAや核酸の特徴がうまく捉えられていました。4つの塩基の並びが生物の情報を支えていること、塩基対形成によって安定な構造ができること、熱で分かれた二本鎖が再び戻るアニーリング、そしてわずかな変異が大きな影響につながることなど、講義で扱った内容がそれぞれの言葉でやわらかく表現されていて、とても印象的でした。少し難しく感じられる核酸の世界も、こうして自分の言葉に置き換えてみると、ぐっと身近に感じられるのではないかと思います。


中間試験を終えて、また新しい内容に入りましたが、生化学の学びはここからさらに広がっていきます。核酸は「遺伝情報の担い手」として有名ですが、それだけでなく、エネルギー代謝や情報伝達、翻訳の場面でも重要な役割を果たしています。今回の講義を通して、DNAやRNAが生命のしくみの中心にあることを、少しずつ実感してもらえていたらうれしいです。

 
 
 

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