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2026年度バイオインフォマティクス川柳・第二週目優秀作品

10月14日
読了時間: 3分

先週は、バイオインフォマティクス第2回目の講義として、配列アラインメントとBLASTによる配列解析について学びました。


バイオインフォマティクスにおいて、配列の比較は解析の基本です。

DNAやタンパク質の配列を並べて、どこが似ていて、どこが異なっているのかを調べることで、タンパク質の機能や生物種間の関係、さらには進化の歴史についてもさまざまな情報を得ることができます。


講義では、まず配列比較の基本となるアラインメントについて、一致・不一致・ギャップにスコアを与え、より適切な並び方を探していく考え方を学びました。また、膨大な配列データを効率よく比較するために、計算機上でどのような工夫が行われているのかについても紹介しました。


そして後半は、実際にウェブ上のBLASTを使った配列検索に挑戦しました。

BLASTでは、調べたい配列を入力すると、データベースの中から似た配列を高速に探してくれます。検索結果から、どの生物のどのタンパク質なのかを調べるだけでなく、Query cover、配列一致度、E-valueなどを見ながら、そのヒットがどの程度信頼できるものなのかを判断していきます。

課題では、ペアごとに異なる配列を分担してBLAST検索を行い、その結果を持ち寄って、ortholog(種分化によって生じた相同遺伝子)とparalog(遺伝子重複によって生じた相同遺伝子)の関係について考えてもらいました。


ところが、ここで予想外の出来事がありました。


130名近い学生がほぼ同時にBLASTへアクセスしたためか、途中から一部の学生がBLASTを利用できなくなってしまいました。短時間に大量のアクセスが集中したことで、サーバー側のアクセス制限がかかったものと思われます。

「配列をサーバーへ送って、結果を待つ」というだけなら簡単そうに見えるのですが、実際に大人数の講義で一斉に行ってみると、思わぬところに難しさがありました。講義をする側にとっても、毎回新しい発見があります。


そして、この出来事は早速、学生の川柳にも登場しました。


今回の優秀川柳はこちらの五句です。

-BLASTの フラストレーション 待ち時間

-種分化で 生まれる仲間 ortholog

-配列を 並べて比べて 過去を知る

-君とのE値 低くて高まる 僕の期待値

-ギャップあり 配列減点 恋加点



BLASTがなかなか使えなかった今回の状況をそのまま表した作品から、orthologや配列比較と進化の関係を的確に表した作品まで、講義内容がよく反映されています。

中でも、

「君とのE値 低くて高まる 僕の期待値」

は、BLASTではE-valueが低いほど偶然に得られたヒットである可能性が低くなることと、日常語としての「期待値が高まる」をうまく掛け合わせた作品です。

また、

「ギャップあり 配列減点 恋加点」

も、アラインメントではギャップを入れるとペナルティとしてスコアが下がる一方、人との関係では「ギャップ」が魅力になることもある、という対比がうまく表現されています。

専門用語を覚えるだけでなく、その意味を自分なりの言葉や比喩に置き換えることで、内容への理解も深まっていくのではないでしょうか。


次回は、2本の配列を比較するペアワイズアラインメントから一歩進んで、3本以上の配列を同時に比較するマルチプルアラインメントを学びます。

配列が増えると組み合わせが一気に増え、単純にすべてを比較することは難しくなります。そこで、どのように計算量を減らすのか、また複数の配列から保存された特徴をどのように見つけるのかなど、ペアワイズアラインメントとはまた違った工夫が必要になります。


次回も実際に配列を比べながら、「似ている」という情報から何が読み取れるのかを考えていきましょう。

 
 
 

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Tokyo University of Science

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© 2020 by Tatsuya Nishino

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