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2025年度生化学川柳第十三週目優秀川柳賞/2025Biochemistry Haiku prize week13

  • 執筆者の写真: nishinotatsuya
    nishinotatsuya
  • 1 日前
  • 読了時間: 2分

先週は米国ローレンスバークリー国立研究所の スーザン・ツタカワ博士(以下、スーザン)が、「Structural Biology and Replication/DNA repair」をテーマに特別講義を行ってくれました

生化学1を受講している学部2年生の70数名と西野研究室在籍の10数名が聴講しました。














講義は、スーザンがこれまで解析してきたDNA修復酵素FEN1(Flap ENdonulcease 1)の構造、機能研究に焦点が当てられました。Cell誌に掲載された研究に加え、新たな一分子解析結果も含まれ、内容は非常に充実していました。


英語での専門講義は、二年生にとって初めての本格的な体験だったと思います。そこで、事前にCell誌に掲載された論文の予習とレポート課題、またスライドの事前公開も実施。スーザンはスライドに一部日本語を交えるなど、学生たちの理解を助ける心配りをしてくれました。























講義では、構造解析に基づく仮説立案・検証・修正のプロセス、そして共同研究の進め方についても丁寧に語られ、学生たちの反応は大変良好。質疑応答では積極的な質問が相次ぎ、学びの場として非常に有意義な時間となりました。


さて、先週の優秀発表は以下の5句です。

FEN1を 理解したのは 二時くらい

目がなくて 触れて見抜くは 分子の知

5‘フラップ ドーナツみたいに 通過する

石橋を たたいて渡る 仕事人

繰り返す 仮説と検証 何度でも


PDB‑101「Molecule of the Month」でFEN1をチェック

FEN1はDNA複製時、伸長中のフラップ状のDNAを切断する非常に重要な酵素です。PDB‑101の「Molecule of the Month: Sliding Clamps」記事では、FEN1がDNAスライディングクランプ(PCNA)と結合して作用する構造が紹介されています。ぜひ構造図や解説をご覧ください:






















来週は生命活動の“情報伝達を担う細胞シグナリングについて学びます。膜受容体から始まるシグナルカスケードの仕組み、活性化・抑制やクロストーク、細胞がどのように外部情報に応答しているのかを掘り下げます。

 
 
 

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Tokyo University of Science

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