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2025年度バイオインフォマティクス川柳・第二週目優秀作品

  • 執筆者の写真: nishinotatsuya
    nishinotatsuya
  • 10月8日
  • 読了時間: 2分

先週は配列解析の導入回でした。まず、配列データがどのように集められ、利用されているかを学びました。DNAやタンパク質の配列は国際的なデータベースに登録されており、それを効率よく取り出し比較することが研究の第一歩になります


配列の比較には大きく二つの方法があります。ひとつは動的計画法を用いて最適な整列を計算する方法で、正確ですが時間がかかります。もうひとつはFASTAやBLASTといったプログラムで、短い部分配列(k-mer)を手がかりにして高速に類似配列を探す方法です。特にBLASTは広く使われており、類似する遺伝子やタンパク質を効率的に見つける強力なツールとして紹介しました。


また、講義では相同遺伝子(オーソログやパラログ)の概念を学び、ヒトのヘモグロビン遺伝子を例に「種分化」や「遺伝子重複」がどのように進化に関わっているかを確認しました。


さて、先週の優秀川柳は以下の5句です。

-塩基まで 性格診断 FAST-N

-変わるもの 変わらぬものに 意味を知る

-アミノ酸 私を作った このキセキ

-久しぶり 期待値0の 親戚だ

-ヒト、バナナ 遺伝子半分 一緒なの!!


この最後の一句にあるように、私たち人間とバナナの遺伝子は約60%が共通していると報告されています(National Human Genome Research Institute のデータを Business Insider が紹介)。一見まったく異なる生物でも、配列を比較すると深い共通性が浮かび上がります。興味がある方は以下のリンクを参照してください。

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来週は、複数の配列を比較するマルチプルアラインメントについて学びます。複数の配列を整列することで、タンパク質ファミリーに共通する重要な配列モチーフや保存領域を見つけ出したり、分子進化の系統関係を調べたりすることができます。ただし、比較する配列が増えるごとに計算量は急増するため、効率的に整列する工夫が必要になります。

 
 
 

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Tokyo University of Science

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