2024年度生化学川柳第五週目優秀川柳
先週はタンパク質の機能について学びました。
タンパク質は生物にとってなくてはならない生体分子であり、体を構成し、生命機能を維持するために日々働いています。
様々なタンパク質がある中で、ヘモグロビン、抗体、アクチンとミオシンを中心に学習しました。
ヘモグロビンは赤血球内に存在し、酸素を運搬する主要なタンパク質です。その特性として「協同性」があります。協同性とは、ヘモグロビン分子の一つの酸素結合部位が酸素を結合することで、他の結合部位の親和性が変化する現象です。これにより、酸素濃度の高い肺では酸素を効率的に取り込み、酸素濃度の低い組織では酸素を放出しやすくなります。この機能により、ヘモグロビンは効果的に酸素を全身に供給できます。
抗体は抗原と特異的に結合する能力を持っています。この結合は「誘導適合」と呼ばれるメカニズムによって成り立っています。誘導適合とは、抗体が抗原と接触する際に自身の構造を微調整し、抗原に対して最適な形状に変化することです。これにより、抗体は異物を非常に高い精度で認識し、免疫反応を引き起こすことができます。
筋肉の収縮は、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントの相互作用によって引き起こされます。ミオシンはATPを加水分解することで得られるエネルギーを利用し、アクチンフィラメントに対して前後にスライドします。この動作により、筋収縮が実現します。このモーター活性は、細胞運動や物質輸送にも応用されており、生物の様々な運動機能の基盤となっています。
これらの代表的な三つの例を通して、それぞれのタンパク質が生体内で機能を発揮するために絶妙な調整が行われていることがわかります。
さて、先週の優秀川柳は以下の5句です。
-折りたたむ 形が決めての タンパク質
-O2と 結合するには リラックス
-ミオシンが 俺の筋肉 支配する
-ワクチンで 過去問入手 すぐ解ける
-生化学 予習と復習 2度納得
以下の画像は、ヘモグロビン4量体です。それぞれのサブユニットにヘムが結合し、酸素と結合します。
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