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2024年度バイオインフォマティクス川柳第三週目優秀川柳

先週の講義では、配列解析の2回目として「マルチプルアラインメント」について学びました。マルチプルアラインメントは、複数の配列を比較して共通のモチーフや重要な機能部位を特定するための重要な手法です。この技術は、進化系統樹の作成や遠縁ホモログの検出に欠かせません。


一対一で行うペアワイズアラインメントと比べ、複数の配列を扱うマルチプルアラインメントでは、組み合わせやギャップの挿入位置が劇的に増えるため、計算が格段に複雑になります。そのため、効率的に計算するための方法として、まずは似ている配列同士を順に組み合わせる「累進法」や、得られたアラインメントを随時修正していく「逐次改善法」があります。さらに、アラインメントの質を評価するために用いられるSPスコア(ペアワイズアラインメントのスコア総和)も重要です。特に多くの配列を扱う場合、計算効率の向上が大きな課題となります。また、隠れマルコフモデルや重み付けを使った解析手法は、ギャップの挿入や相同性が低い配列の処理に有効です。


さて、先週の優秀川柳は以下の5句です。


種の近遠 アラインメントで 探し出す

重み付け SPスコアの 誤差軽減

系統樹 たどって出会う 我が先祖

かくれんぼ マルコフモデル みーつけた!

細胞の タイムマシーン iPS


以下の図は、体細胞とiPS細胞における染色体の接触領域を比較したものです。山中先生が発見したiPS因子によって、遠く離れた染色体領域が近接し、未分化状態が維持されることがわかっています。この接触は細胞分裂時に一度解消されますが、分裂後に再び構築される仕組みです。図では対角線部分が元々接触している領域を示し、対角線から離れた色の濃い部分はお互いに近接していることを示しています。

興味がある方は以下の論文をご覧ください。




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