2023年度生化学川柳第十二週目優秀川柳賞/2023Biochemistry Haiku prize week12
先週は生体膜と輸送について学びました。
前回お伝えしたとおり、私たちの細胞は脂質二重層に包まれています。
非極性の物質は通過できますが、イオンや水、栄養成分は通過できません。
生体膜は内外を区切り、細胞内の環境を維持できますが、
そのままでは内外の物質のやり取りはできません。
外部の環境の変化を感知し、細胞内のさまざまな機能を調節するためには、
膜に埋め込まれたさまざまな膜タンパク質が重要な働きをします。
イオンを通すチャネルや物質を輸送するための輸送体があります。
これらの膜タンパク質は、濃度勾配に従って物質を移動させる「受動輸送」と、エネルギーを使って濃度勾配を作り出す「能動輸送」の2つに分かれます。
それぞれ、チャネルとポンプと呼ばれており、チャネルにはイオンや水が通過できる選択的な穴があります。
ポンプはエネルギーを消費して物質を通過します。
生体膜には無数のチャネルやポンプが存在し、さまざまな物質が往来しています。
これは、混雑した道路に設置された横断歩道や歩道橋のようなイメージですね。
さて、先週の優秀川柳は以下の5句です。
-生体膜 私を守る ATフィールド
-イオンでも 膜を通れる 輸送体
-仲介者 3つのSNARE T V Q
-輸送体 脳に知識を 輸送して
-試験にも 受動輸送で 通りたい
以下のイラストは、マイコプラズマという微生物のイメージです。
無数の膜タンパク質が埋まっています。
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