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2023年度生化学川柳第二週目優秀川柳賞/2023Biochemistry Haiku prize week2

先週は水について学びました。

水は生命の源であり、私たちは水の様々な性質を利用しています。


水分子は、水素結合によってネットワークを形成することで、他の溶媒よりも融点や沸点が高くなっています。

また、水素結合のおかげで、水は様々な物質を溶かすことができます。


私たちの細胞は、脂質膜によって包まれています。

この膜を構成するリン脂質は、水に溶けにくい脂質の部分がお互いに集まる一方、極性を持ったリン酸基が水と接することで二重膜を形成します。このようにして、細胞が脂質二重層によって隔てられているため、細胞内には遺伝情報やタンパク質、様々な低分子が拡散によって失われることなくとどまることができます。


細胞の内外では、様々な酵素が水分子を使って化学反応を触媒しています。

代表的なものは、胃液に含まれるペプシンです。

この酵素は、タンパク質加水分解酵素で、pH1.5の強酸で最も活性が高くなります。

加水分解酵素は、その名の通り水分子を使ってタンパク質のペプチド結合を切断します。

このように、様々な生体分子は水なしには働くことができません。


水は生命にとって不可欠なものであるため、水が存在すれば生命が存在する可能性があります。

木星の衛星のいくつかは、氷や水の存在が予想されており、ESA/NASA/JAXAのJUICEJUpiter ICy Explorer)というミッションは、2週間前の4月14日に衛星が打ち上げられました。

このミッションは、2029年1月に木星に到達し、2032年9月には衛星ガニメデを周回する軌道に入る予定です。

このプロジェクトは、6年後に木星に到達し、9年後にガニメデに到達する長期的なものですが、成功することを願っています。


さて、先週の優秀川柳は以下の5句です。


–さらさらの 代名詞「水」 粘度あり

–ペアワーク 共に解けない 共役塩基

–水中で 脂質の結束 見せる(ミセル)っピ

–忘れない 不可逆的な 過去の彼

–水を知り 命を学ぶ 生化学


来週も楽しみにしています。


















興味ある方はこちらまで。



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