2023年度バイオインフォマティクス川柳第四週目優秀川柳賞/2023Bioinformatics Haiku prize week4
先週は、構造バイオインフォマティクスを学びました。
DNAやRNA, タンパク質などの整体分子は、特定の折れたたまり構造によって機能します。
一次配列上で、遠く離れた位置にある残基も折れたたまれた状態で近接し、酵素の場合は活性中心を形成します。
しかし、変性したタンパク質の場合、活性中心が形成されず、その機能を発揮することはできません。
そのため、タンパク質がどのように折れたたまれ、機能するのかを理解することは、生体分子の機能を解明する上で非常に重要です。
これらのタンパク質や生体分子の立体構造情報は、PDB(Protein Data Bank)データベースに保存されています。
アメリカのRCSB-PDB、日本のPDBj、ヨーロッパのPDBeなど、異なる地域のデータベースでも同じ情報を管理・運営しています。毎週水曜の午前9時(日本時間)に、新しいデータがデータベースに更新されます。
今週、284個の新しい構造データが追加され、現在の登録済みの立体構造は210,836個となりました。
登録される構造は毎年増加しており、近年では年間約1万個の新しい構造登録されています。
これらの構造は、すべて実験的に明らかになったものです。
近年、AIによる立体構造予測技術が急速に進化しており、PDBに登録された立体構造情報から多くの恩恵を受けています。
さて、先週の優秀川柳は以下の10句です。
-タンパク質 形が機能を 物語る
-配列が 似てても構造 違うのか
-明かすのさー!目では見えない ストラクチャー!
-PDB 水曜9時に 更新だ
-PDB 先人たちの 贈り物
-立体で 新たに発見 類似性
-あなたとの RMSDは まだ大きい
-異性体 鏡の中は 自分じゃない
-タンパク質 scopで分類 掘り起こす
-一目惚れ 立体構造 輝くVault
PDBの全体登録件数の伸び(濃い色は当該年度に登録された数)
日本のPDBjのホームページ
アメリカのRCSB-PDBのホームページ
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