2022年度第6回バイオインフォマティクス川柳優秀作品発表/2022Bioinformatics 6th week Haiku Prize
先週はトランスクリプトームとプロテオームを学びました。
私達のゲノムDNAは安定な遺伝情報です。
いつどこでどのような遺伝子が機能しているかは、
DNAから転写されたRNA、RNAから翻訳されたタンパク質、それぞれの量と場所が重要です。
このようなRNAやタンパク質の発現量と場所の情報がトランスクリプトームとプロテオームです。
トランスクリプトームには遺伝子をコードするRNAだけでなくノンコーディングRNAと呼ばれるものも多数存在し、遺伝子の発現調節に関わっています。
一方、プロテオームでは遺伝情報から予測されるアミノ酸配列だけでなく、リン酸化やメチル化などの翻訳後修飾情報も含まれます。
先週のScience誌には、蝶の羽の模様のパターンが遺伝子の発現を調節するシス領域の違いによるという報告がありました。
蝶の種類によってシス領域が異なり、RNAやタンパク質の発現量に影響し、羽の模様の違いにあらわれます。
著者たちはシス領域の違いと羽の模様の関係を近縁種で再現することに成功しました。
タンパク質をコードする遺伝子の配列は同じでも、発現量によって種の多様性に影響するという興味深い結果です。
さて先週の優秀川柳は、以下の5句です。
遺伝子を クラスター化で 効率化
遺伝子を 探偵みたいに プロファイル
条件を 変えて解析 プロテオーム
STRING 目で見てわかる 関係図
ロゼッタで マリオのキャラを 思い出す
来週は期末試験です。
これまでの講義をしっかり復習して望んで下さい。
Comments