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2022年度生化学川柳第十二週目優秀川柳賞/2022Biochemistry Haiku prize week12
- nishinotatsuya
- 2022年7月13日
- 読了時間: 2分
先週は生体膜と輸送を学びました。
すべての生命は細胞という基本単位で出来ていて、外界と生体膜で隔てられています。
生体膜はリン脂質の二重層で構成され、柔軟なように見えますが、
生体膜を自由に透過できるのは疎水性の有機化合物(ホルモンやビタミン)と酸素など一部の物質のみで、
水も含めて残りの物質は自由に出入り出来ません。
細胞膜上には、透過できない物質を通すための輸送体が存在します。
エネルギーを必要としないものもあれば、ATPのエネルギーが必要なものもあります。
エネルギーが必要ない場合では、細胞内外の濃度差(濃度勾配)を利用する一方、
エネルギーを使うことで濃度勾配に逆らって輸送することが出来ます。
このように、細胞膜は外界と隔てる大切な防御壁として働くとともに、
必要なものを必要なときに必要なだけ出し入れすることが出来ます。
細胞でなくても、例えば新型コロナウイルスは宿主由来の脂質二重層で包まれていて、
宿主細胞で増殖した後で放出されたものです。
一方、ウィルスによってはタンパク質の殻だけのものもあり、
このようなウイルスは細胞を破壊して出てきたものです。
さて先週の優秀川柳は以下の五句です。
–レーニンジャー ページの剥がれが 止まらない
–生体膜 分子移動は お任せを
–二重層 丸い構造 花火玉
–濃度差を イオンチャネルが 解消す
–膜よりも 流動的な 恋模様
来週は試験前最後の講義です。

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