2022年度生化学川柳第九週目優秀川柳賞/2022Biochemistry Haiku prize week9
先週はヌクレオチドと核酸について学びました。
ヌクレオチドは塩基と糖、リン酸で構成され、核酸はヌクレオチドのポリマーです。
構成される糖の種類によってRNA(リボ核酸)とDNA(デオキシリボ核酸)の違いが生まれます。
私達の遺伝情報はDNAで構成されますが、新型コロナウイルスの遺伝情報はRNAで構成されます。
RNAは一般的に不安定と言われていますが、それはらせんをまいていない一本鎖の状態で、
RNAの二重らせんはDNAの二重らせんよりも安定だと言われています。
RNAの糖の違いは一箇所の水酸基の有無ですが、この違いによりらせんの形態が違います。
フランクリンは二重鎖DNAのX線解析実験を行いましたが、
彼女の注意深く丁寧な実験から、乾燥したDNAと湿ったDNAでは状態が異なるということを発見しています。
最初に見つけた乾燥状態の二重鎖DNAはA型、湿った状態の二重鎖DNAがB型です。
よく知られているワトソンとクリックの二重鎖DNAはB型です。
RNAの二重鎖は水酸基の存在によってA型を形成することが知られています。
RNA二重鎖の安定性ははっきりわかっていませんが、A型であることが理由の一つかもしません。
さて先週の優秀川柳は以下の五句です。
–DNA 伸ばして月まで ひとっ飛び
–Teaタイム 沢山あって 羨ましい
–ピリミジン プリンと仲良く 手をつなぐ
–受け継がれ 進化を遂げる Dの意思
–不安定 そこに利のある リボ核酸
来週も楽しみにしています。
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