2021年度生化学1生化学川柳第十週目優秀川柳賞/2021Biochemistry1 Haiku prize week10
先週はDNAを基盤とする情報技術として、
遺伝子のクローニングやゲノム解析について学びました。
大規模な次世代配列解析によって様々な生物のゲノム情報が容易に集められる時代になりました。
DNAが遺伝情報として知られる前は生物の分類は見た目で判断していましたが、
近年は配列解析で、新種かどうか判断されます。
つい最近も山形の加茂水族館で新種の「ギヤマンクラゲ」が、報告されました。
普段何気なく見ている生物が、「新種」と言われるだけで、
なんとなく気持ちがワクワクしてくるのは私だけでしょうか?
生物の違いは思っているほど大きくなく、
チンパンジーとヒトでは違いは1.2%で、ほとんど同じです。
別の指標として染色体の数が違うということも生物の指標として言われますが、
実は近縁種でも染色体数に大きな違いがあることもわかっています。
以下の写真と図はキョンとインドキョンの染色体数を比較したものです。
キョンの染色体数は23対、
対してインドキョンはたったの5対です。
比較ゲノミクスによって、
両者は染色体の分断もしくは融合が起こった事がわかります。
(写真の下の図)
遺伝子の数はほとんど同じで、制御機構もほとんど同じなので見た目の違いは殆どありません。
改めて生物の多様性を感じます。
さて、先週の優秀川柳は以下の5句です。
–小テスト 救済戦隊 レーニンジャー
–クローンが いたらくろーが 減るのにな
–プラスミド 切って繋げて ワクワクさん
–ブロット法 仲間はずれな イースタン
–生命の 秘密が詰まった ライブラリー
来週も楽しみにしています。
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