2020年度西野研実習4日目
実習4日目です。
先週の木、金と同様に、実習室、ターミナル室に分かれて行いました。
実習室では組み換えタンパク質のアフィニティ精製と部位特異的プロテアーゼによる切断実験です。
天然由来のタンパク質では基質に特別なものがなければアフィニティ(親和性)精製を行えませんが、
組換えタンパク質では遺伝子上にアフィニティタグを付加することで、特異的に精製を行えます。
例年はマルトース結合タンパク質、グルタチオン結合タンパク質、ヒスタグの三種類を使っていましたが、
今回はシンプルにヒスタグを使ったアフィニティ精製です。
また、部位特異的プロテアーゼを組み込むことで、目的タンパク質とアフィニティタグを分離することが出来ます。
それぞれの班ではホワイトボードに予想図を書き、実際そのとおりになるか確認します。
先週と比べて細かい作業が多いため、班員が協力して実験を進めています。
一方、ターミナル室ではホモロジーモデリングとドッキングシミュレーションです。
今週はM1の山本くんが前で説明を行いました。
こちらも先週に比べて手順が少し複雑なので丁寧な説明が必要です。
ホモロジーモデリングは構造がわかっていないタンパク質の立体構造を、
立体構造がわかっているタンパク質との構造類似性から予測する方法です。
あちらこちらでTAが学生に丁寧に説明していました。
ドッキングシミュレーションはタンパク質表面中に存在するポケットに収まる低分子をドッキングする作業です。
タンパク質の基質や阻害剤の結合、創薬にも利用されています。
課題も増やしたので、先週よりは時間がかかりましたが、内容が濃い演習になりました。
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