第4回西野研ナイトゼミ
今日は研究進捗ゼミの後、ナイトゼミを行いました。
今回の議題は真菌より単離された抗植物性物質についてです。
カビなどの真菌類はペニシリンなどの抗生物質を産生するなど様々な有用物質を産生することで知られています。
北里大学の大村先生(2015年度ノーベル生理学医学賞受賞)は様々な土壌菌から有用物質を集めてアベルメクチンの発見にいたりました。
このような抗生物活性を有する物質は様々な生物の生育を阻害しますが、
物によっては自分自身も影響を受けてしまいます。
そうならないために、自分自身が影響を受けないような酵素を同時に持っている場合があります。
今回のナイトゼミで取り上げた論文はそのような例の一つです。
抗植物性化合物アスプテル酸は土壌中のカビが産生しますが、
自分自身がその影響を受けないようにするためにアスプテル酸産生遺伝子中に耐性遺伝子を持っています。
アスプテル酸は植物やカビが必要なアミノ酸を合成する酵素を阻害します。
人を含めた動物はこの経路を持っていないため、私たちはこの化合物による影響をほとんど受けません。
今回論文の著者たちは植物の酵素がアスプテル酸によってどのように影響を受けているかを調べ、
アスプテル酸に影響を受けない遺伝子を組み込むことで
新たな組換え植物/除草剤セットが可能になりました。
さて今回のナイトゼミでの食事ですが、
最近ワッフルメーカーを手に入れたのでそれを使ってワッフルコーン を作ってみました。
ワッフルコーン ならアイスクリームということで学生たちがアイスを買って来てくれました。
プロのジェラート屋さんのレシピを使ったのでサクサクした生地でとても美味しかったです。
暑い日が続いていますが、
皆様熱中症にお気をつけてお過ごしください。